更新日:2019.02.17両生類3種が入園しています ~アカハライモリ その①~
両生類3種が入園しています ~アカハライモリ その①~
12月と1月に書いたブログに問題が発生してしばらく引き上げられており、11月末のアップが最後になっていたので、しばらくアップしていないように見えていた今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。つい先日ようやく復活して胸をなでおろしているところです。これで両生類3種シリーズ、最終章がアップできます。最終章はアカハライモリのご紹介です。
アカハライモリというとペットショップなどに数百円で売っているのであまり感じないかもしれませんが、実は全国的に数を減らしている動物で、環境省のレッドデータでも準絶滅危惧にカテゴライズされています。神奈川県のレッドデータでは絶滅危惧Ⅰ類で、野生下ではなかなか見ることが出来なくなっているんですね。横浜市内ではほぼ絶滅しているといわれています。
いきもの館を熱心にご覧いただいていた方にはお分かりかもしれませんが、以前からアカハライモリは飼育展示を行っていました。ただ、4頭いるこの個体たちは山梨県産なんです。このアカハライモリたちが昨年繁殖しました。写真はお腹が大きくなっているメスです。この後水草に産卵していたようです。
卵は確認できていなかったのですが、ある日水槽の水底を歩き回る幼生に気づいて別の水槽に移しました。
生きたイトミミズなどを与えると食べている姿が観察できました。
ある程度成長したら餌をアカムシに切り替えました。生きたアカムシだけでなく、冷凍のアカムシを食べてくれたので、給餌は大変楽になりました。
変態して上陸した幼体はかなり陸上を選んで居場所にしていたので、陸地メインの水槽を用意してそこで飼育しています。
これでアカハライモリの繁殖と幼体の飼育の経験を得ることが出来ましたので、次のステップとなる横浜市産のアカハライモリを導入することにしました。横浜在来のアカハライモリはほぼ絶滅と書きましたが、実はある場所に、恐らく横浜在来の個体群であろうというアカハライモリが、ほんの少しだけ生き残っている場所があったんですね。そちらから導入し、金沢動物園で繁殖を行って域外保全が出来ないかと思ったわけです。
次回に続きます。
(飼育展示係 桐生)